その後、人類は“HAVI”というウィルスを発見。
不老不死を手に入れる。
しかし倫理的な問題から“百年法”が制定されるに至った。
日本は共和制を布いている。
世の中はもうすぐ“百年法”が施行される。
様々な思惑が渦巻くなか、政府は百年法施行の是非を国民投票に委ねる。
* * *
ちょっと歴史モノから遠ざかって、近未来モノを読んでみたりしている。久しぶりのSF。
著者の着想が面白い。
不老不死が当たり前の世界なのに、何か実世界の問題にも通ずる、倫理や哲学を感じたりして興味深い。
とくに読んでいる今、安保法案の是非で国会がもめている。
そんなときに、この本を読むことになったことは感慨深い。
遊佐の考えに独裁の考えが出くるし、読み進めていくうちに“ローマ人の物語”のカエサルを思い出したのだが、参考文献を見て納得してしまった。
“不老不死”という名で、タイムトラベルSFをやってのけたことにも感服した。
それに解説にもあるように構成が素晴らしい。
行間というか、章間を読ませる感覚は、藤沢周平の“蝉しぐれ”に通じていたと思う。
