2012年12月22日土曜日

鬼平犯科帳(一)


泣く子も黙る鬼平さん。
その一巻目を、何を考えたのか電書でゲット。
…それにしてもオモシロイ!
人間の機微が、細やかに。
そして、意表をついた形でつなかる物語。

メディア・著名人・周辺からのイメージ。
連作短編とは言え、なんつっても24巻もある大作だ。
オイラにとって、鬼平さんは敷居の高いものだった。

しか~し、この歳で読むべき作品だと痛感。
なんつっても、ここに出てくる“長谷川平蔵”。
オイラとほぼタメだ。
それに、何とも人間臭い。
テレビの中村吉右衛門のイメージがデカすぎる。
あれはあれで、とてもいいけれど…。
テレビのイメージは、本を読むうえで捨て去ったほうが良さそうだ。

連続して読む気はない。
ポチポチ読んでいく。
それがよさそうだ。

そろそろ「楊令伝」読まなきゃな…。

2012年12月15日土曜日

翔る合戦屋


もしかすると、とは思っていた。
でもまさか出るとは…。
まぁ予想に反して、最終章として出されたけれどね。

武田氏と村上氏の砥石城攻防。
あの有名な砥石崩れ。
そのバックストーリー的な話となっている。
最後があっけない。
やはり自分としては、最初の“哄う合戦屋”の終わり方が、その後の展開をいろいろ想像できて、いい終わり方だったような気はする。
今回、作者なりの、考えられる限りのハッピーエンドを用意した。という感じだろうか。

史実を曲げず、虚実織り交ぜるというのは、かなれ難しい作業だったと思う。
それをやってのけたということでは、作者に拍手したい。

2012年11月26日月曜日

双頭の鷲(上・下)

フランスの百年戦争前期。
ポワティエの戦いで、フランスは大きく負ける。

イギリスとフランスは戦国時代のよう。
王侯貴族・諸侯・市民・地方が入り乱れている。

ベルトラン・デュ・ゲクラン。
ブルターニュ・ディナンの下級貴族。
醜男。
ガキ大将のまま大人になったようだ。
でも純粋。
そして、戦の天才。
馬上槍の試合でイングランド騎士を破る。

ベルトラン率いる傭兵軍団。
“ポントルソンの黒犬隊”として恐れられる。
イングランドからレンヌを奪回。
ノルマンディー地方では知らぬ者はいない。

金策に窮した黒犬隊。
「王様に直談判なんだな!」
従兄弟である修道士・エマヌエルとともにパリへ。
そこで運命の出会いが。
当時、王太子だったシャルル5世だ。
パリでは、王太子を排斥する革命が起きていた。
そこで、ベルトランは王太子一族の脱出を助ける。
そこからパリを回復するのに、時間はかからなかった。
戦争の天才・ベルトラン。
賢王シャルル5世。
ここに、最強のデュオが誕生した。
*   *   *
今のような、フランス領、イギリス領という分かれではない。
諸侯の領土が入り乱れ、王は諸侯貴族の代表者という役割だったようだ。
ここらへんは日本の戦国時代と似ているな。
違うのは貴族(日本で言うところの公家)自体が騎士として武勇を誇っていたということ。
王様は絶対的な権力を持っていない。フランス革命以前に、パリではこの時代でも市民ベースで王太子であるシャルルを追い出したことになる。
しかし、このシャルルによって、フランス革命に至るまで、絶対王政が敷かれることになるとは、皮肉なものだ。

ベルトラン・デュ・ゲクランという人。
知らなかったなぁ。
百年戦争といえばジャンヌ・ダルクが世界的には有名で、地元フランスでは昔からベルトラン・ドュ・ゲクランが有名。
もっとそのテの時代劇を見てみたい。
ヨーロッパあたりでも時代劇というものは制作されているのだろうけど、ほとんど観た記憶がない。日本では放映されないだけ?
*   *   *
それにしても佐藤賢一という作家さんは、いろんな意味ですごい。
まず筆力がすばらしい。題材が良かったこともあるのかな。
グイグイ引き込まれる。
それに小説家を志していたわけではなさそうだ。
たまたま出した小説が編集者の目に止まったということだ。
彼もまた天才なのかもしれない。

天才とバカは紙一重。を地で行くベルトラン・ドュ・ゲクラン。
それを補い、自分にないものを補われシャルル5世は世に出て行く。
天才たちの相乗効果がフランスを救っていく。

戦の天才は、近代戦の見本となった。
ボルドーの一部をのぞいて、ほぼフランスは実地を回復。
だが、ベルトランは倒れ、追うようにシャルル5世もこの世を去る。
最強デュオなき今、またもやフランスに暗雲が立ちこめる。

2012年9月30日日曜日

オーデュボンの祈り


たまには毛色の違うものを読もう。
…と、前々から気になっていた伊坂幸太郎を手に取る。

正直、ミステリーは、ほぼ読んだことがない。
もっぱら、カミサンがそちら専門。
なので、いろいろ感想を聞く程度。

感想からいくと「楽しめた」。
やはり先が気になり、グイグイ読めた。

ネタバレ。
予想した展開だったが、城山が以外と呆気なかった。
…あと「優午」は、「生返る」と思うよ。

2012年9月29日土曜日

水滸伝(十九)旌旗の章


童貫の首。
それで終わる。
楊令。
史進。
駆ける。

じわりじわり。
包囲されていく。
落ちていく星たち。

梁山泊の鐘。
散ってゆく星たち。

なだれ込む宋兵たち。
楊令はその梁山泊へ。

宋江は待っていた。
「替天行道」の旗。
楊令に託す。
吸毛剣が宋江の血を吸った。
飛んでくる矢。
崖を飛ぶ。
「生きてやる!」
岩から岩へ。
「見とどけてやる!」
*   *   *
受け継がれる志。
待望、大望の「楊令伝」へ。
そして「岳飛伝」。

その前に「一旦、ブレイクです」。
しばし、大水滸から離れることにしたい。

水滸伝(十八)乾坤の章


童貫再び出動。
対する梁山泊は呼延灼が大将。
宣賛、一か八か、連環馬の計。
緒戦で禁軍に大勝。

楊令が梁山泊へ。
あいさつまわり。
それぞれの再会。
そして、父・楊志の赤い札をもどす。

二竜山の防壁は一枚ずつ剥がされていた。
その対峙は一年がたっていた。
秦明はじめ、解珍など古参が三千で残る。
楊春や楊令など若輩が七千で討って出る。
楊令は類希なる用兵。
敵の将軍・周信を討ち取る。
しかし、二竜山は落とされた。

唐昇が北京大名府に現れる。
守備軍・董万は怪しみながらも、命に従う。
じつは梁山泊を招き入れる策。
まさかの三たび。
北京大名府は陥される。
童貫は対峙を解いて、北京大名府へ。

女真族の阿骨陀は、遼に反乱。
女真の建国を目指す。
梁山泊は女真族を援助していた。
楊令は阿骨陀と気が合った。
しばらく行動をともにする。

呉用の策で、開封府を襲撃。
あわよくば、帝を暗殺と考えた。
しかし、李富と李師師率いる青蓮寺に阻まれる。

北京大名府を収拾した童貫。
持久戦を考えていたが、開封府襲撃でそれができなくなる。
副官の鄷美が前衛で、再び梁山泊へ。
梁山泊軍は鄷美を討つ。
しかし、扈三娘を助け、林冲が戦死。
*   *   *
とうとう、楊令が子午山を下山し梁山泊へ。すでに一軍を率いる器。
まさかの林冲、死す。
あの不死身かと思えた林冲がいなくなってしまった…。
そして、楊令が林冲騎馬隊を引き継ぎ、童貫に肉薄す

水滸伝(十七)朱雀の章


武松と李逵は女真の地へ。
北の国境を脅かすよう、工作する。

偽の和平工作。
侯健は高俅に近づき贅沢な暮らし。
戴宗はそれを嫌う。
息子は斉州の支店。
だまされて働いているところを顧大嫂に拾われる。

童貫が本格的に動く。
ターゲットは双頭山。
董平が野戦に討って出る。
相手は童貫・副将の鄷美。
後ろに童貫の騎馬隊。
鄷美は我慢強い戦。
董平は互角に戦った。
最期は童貫が直接手を降す。
それが、敵将への礼儀だと…。

武松と李逵が魯達を子午山へ。
魯達の死は近い。

和平交渉。
解珍が梁山泊の名代に。
高俅の脅しにも平然としている。
さらに魯俊義が、自分の死を有効に使う。
これで、ほぼ信じさせられた。

春・秋風山には、鮑旭が一千で籠っていた。
童貫は周信をおいて見張っていた。
蕭譲と金大堅。
それぞれ、蔡京の偽の印鑑と文書を作成。
戴宗がそれを持って、北京大名府へ。
蔡京の娘婿をだまして、動かす。
おかげて、鮑旭たちは梁山泊へ。

和平交渉は、もういらない。
解珍や燕青も開封府を脱出。
侯健は妻を探す。
しかし高俅につかまり、妻ともども殺される。

燕青は李師師に近づく。
李師師は燕青の正体は分かっているようだ。
それでいて抱かれる。
妓館には帝はもう来ないようだ。
燕青はその足で梁山泊へ。
梁山泊には主だったメンバーが集まっていた。
みんなの目前で魯俊義は果てる。

魯達は楊令にすべてを伝えようとしていた。
まず「替天行道」。
「女」。
そして「父」のこと。

さらに童貫は攻める。
二竜山攻防。
梁山泊はほぼ全軍。
関勝死す。
張清の飛礫が童貫の額を打つ。
禁軍撤退。

致死軍vs高廉軍。
公孫勝はここで高廉の首を取る。
しかし、その代償は大きい。
劉唐と楊林。
とりわけ劉唐には思い入れがあった。
劉唐は林冲に援護を頼んでいた。
それで救われた。
撤退中、公孫勝ははじめて過去を語る。
その相手は、あの林冲だった。

闇塩の道がはじめてあばかれた。
燕青は聞煥章の独自の密偵に着目。
孔亮に探索を依頼。
呂牛を突き止める。
しかし、聞煥章の護衛・文立と刺し違える。

魯達は楊令に百八の漢たちの話を聞かせる。
そして、“病”という内なるものに負ける無念さ。
その無念を、楊令たちに見せつけて、自ら逝くのだった。
*   *   *
公孫勝が林冲に過去を明かすジーンにグッとくる。
ライバルであり、いつも顔を合せればけんかばかりのふたりだが、根っこの部分は通じ合っているのだと思った。
関勝が逝き、致死軍の面々が相次いで逝き、そして魯達までもが逝ってしまった。嫌が応にも、梁山泊に暗雲がたれこめていた。

水滸伝(十六) 馳驟の章


侯健は、戴宗と高俅をつなぐ。
侯健は高俅の庇護を受ける。
仕立て屋を大きくしていく。

晁蓋を暗殺した史文恭。
孫二娘に近づく。
これにより柴進と、再婚した夫である裴宣が殺される。
孫二娘は史文恭に、ふたりの夫を殺されてしまった。
史文恭は、劉唐によって討たれる。

孫新は、義姉の楽大娘子に手を焼いていた。
楽大娘子は楽和の姉であり、兄・孫立の妻。
兄のため我慢していた。
聞煥章が化けて、義姉に近づいた。
見破れず、孫新はむごく殺される。
孫立は、だめになった妻を排除した。

王英は女のところ。
そこに扈三娘が乗り込んできた。
命からがら逃げ出す王英。
そのまま逃げ込むように仕事に没頭。
扈三娘と女はふたりとも身重。
梁山泊へ。

童貫がわずか五千で移動。
それをたまたま調練中の史進が見つける。
チャンスとばかりに戦いを挑む。
しかし、騎馬隊はきりきり舞い。
その光景に絶句する史進。
逃げるのがやっと。

公孫勝は、開封府で袁明を暗殺。
前回、樊瑞が失敗した原因。
側近の洪清の存在に、燕青が対峙。
凄まじい戦いの末、洪清を倒す。

青蓮寺は李富がトップに。
ある日、死んだ袁明からの手紙。
妓館へ。
李師師と会見。
帝の寵愛を受け、耳目としても活動していた。
帝直々の勅命で、李富は李師師を青蓮寺に迎える。
*   *   *
童貫が重い腰をあげ、ナゾの女・李師師登場。
どう梁山泊を追い詰めていくのか。
袁明が死に、高俅がどう動くのか。
とうとう終盤へ。
どうなる!? 梁山泊。

水滸伝(十五)折戟の章


官軍vs梁山泊。
禁軍の一部が流花塞を攻める。
しぶとく攻める。

宣賛。
一計を案じる。
といっても賭けのようなもの。
ケガ人まで動員。
その隊をまとめる黄信。
死ぬ気で敵将を討ち取る。
北京大名府を占拠。
黄信は憑物が取れたのか…。
赤黒いものを吐き出し復活!

官軍に撤退の“勅命”。
流花塞攻めの宿元景。
特攻。
花栄の矢に散る。

石梯山。
張清を仲間にしたい。
魯達は暗躍する。
田虎たちは、その計にハマる。
鄒淵は、魯達の恐ろしさを知る。

王英と扈三娘が結婚。
美女と野獣。
いつ別れるかみんなで賭ける。

梁山泊は、時を稼ぐため、講話派を偽装することに。
侯健が高俅に近づく。
戴宗がそれをサポートする形。
*   *   *
宣賛の一計で、何とか危機を脱した梁山泊。しかしその犠牲は大きい。穆弘はじめ、名のある豪傑たちが、バッタバッタ倒れてく。容赦なし。
その変わり、民衆はこの大戦を「梁山泊の勝利」と捉え、梁山泊入りを希望する民衆は加速度的に増えていく。
はたして、前のめりに倒れていった漢たちの意志は受け継がれていくのか!?

水滸伝(十四)爪牙の章


宋江の父が死ぬ。
最期は武松と李逵が看取る。

張横の次男・張平は手癖が悪い。
長男を梁山泊へ。
次男を伴って旅にでる。

李富と聞煥章は偽の叛徒の塞を南に築いていた。
梁山泊ではこれを看破。
石挺山に武松と李逵が入って対向の塞を築いていた。

張横は石挺山で張平の身の振りを武松と考える。
王進のもとへ。
張平は楊令たちと暮らし始める。

樊瑞たちは青蓮寺トップ・袁明を狙う。
あと一歩。
洪清に阻まれる。
瀕死の樊瑞。
梁山泊に戻るが、死の足音を静かに聞くのだった。

官軍が本腰を入れてきた。
流花塞を起点に梁山泊の精鋭が展開。
禁軍・趙安とにらみ合い。
穆弘と項充がまさかの突込み。

石挺山。
田虎たちの賊徒は青蓮寺の傀儡。
魯達たちは目と鼻の先「本物」を演じる。
そこへ張清率いる傭兵軍団。
するどい“飛礫”で、ごあいさつ。
鄒淵怒る。

清風山。
解珍が燕順を訪ねる。
燕順は二竜山を救う決意をする。
八日間の鉄壁の守り。
大岩を転がし落とす。
最期に董万にひと泡吹かす。

流花塞。
南京応天府軍の将軍。
死にものぐるいで攻めて来る。
花栄の強弓が、それを射抜く。
喝采。
*   *   *
石挺山で魯達が「宋江殿のそばでなら、人間でいられる…」と言う言葉が印象に残る。誰でも自分は何のために生きているのか考える。魯達の考え方はクールだ。しかし、形は違えど、生きるための糧というか、支えというものを持っている。それが“志”なのか…。

水滸伝(十三)白虎の章


青蓮寺の威光。
それは禁軍も動かしつつある。
趙安。
かつて呼延灼とも交誼があった。
しかし官軍の将軍に。
聞煥章も一目を置く。

流花塞に呉用はこだわっていた。
水軍の整備がまだだ。
李俊は増員を何度もかけあう。
そこまで手が回せない。
北京大名府軍とぶつかり楽勝。
水軍も活躍。
でも後回し。

李富と聞煥章。
北京大名府軍の将を粛清。
そして、選んだ将・董万を配置。

趙安率いる禁軍。
流花塞へ。
数万。
梁山泊と大規模な対峙に。
呼延灼・穆弘・秦明・関勝。
違和感を感じる。
それが何なのか。

双頭山。
まさかの北からの攻撃。
董万率いる北京大名府軍三万。
秋風山と春風山。
李忠・鮑旭・孫立。
朱仝。
それぞれ山から、しつこく大将を狙う。
何度も何度も…。
わずか六百で秦明が加勢。
林冲・史進たちが駆けつけた。
そのときはすでに李忠・孫立は戦死。
朱仝は駆けつけたのを見届けて逝く。

双頭山の悲劇。
呉用が流花塞にこだわり過ぎた結果だった。
呉用は抱えすぎていた。
みんなに攻められた。
宋江が仲裁。
宣賛が流花塞の軍師に入る。

流花塞の水軍。
まだ人員に乏しい。
官水軍の造船基地を叩くことに。
童猛率いるの水軍に孔明たちが乗り込む。
孔明たちが基地に火を掛け大成功。
しかし、孔明は部下を助け、帰らなかった。
*   *   *
雷横と一緒だった朱仝も逝く。その死に様は楊志と同様に、死を越えて戦いながら死んだ。
孔明は、部下たちを助け、童猛の舟に向かって、二回剣を前へ振った。“行け!”の合図だ。童猛は、燃えさかる炎をバックにしたその姿が、眼に焼きついて離れない。分かるなぁ、その気持ち。
ふたりとも漢の死に様だ。
死ななければならないのなら、こう死にたいと思わされる名場面だ。

2012年8月11日土曜日

天地明察

徳川も四代・徳川家綱の治世。
神社の絵馬の音。
渋川春海はソロバンを片手に這いつくばっていた。
絵馬の問題を解くためだ。
城への出仕時間。
泣く泣く問題を持ち帰る。
次に来たときには、絵馬にさらりと答えが書いてある。
この答えの主を探し歩く。

村瀬塾にその人は出入りしていた。
渋川春海は設問勝負を挑む。
しかし、それは誤った問題。
腹を切ろうとまで考える春海。
しかし、えんに止められる。
改めてちゃんとした問題を作ると約束する。

渋川春海。
本名・安井算哲。
碁打ち。
しかし算学に傾倒していた。
このときの老中・酒井忠清に見出される。
その奥には、あの保科正之が…。
それは北極出地。
正しい緯度の測定。
それは大いなる“勝負”のはじまりだった。
*   *   *
オイラは数学は苦手。
しかし、それに情熱を傾けた人々の熱い魂を感じた。
関に出した春海の設問は、誤謬ではなく無限の可能性を秘めていた。
その設問は、大波となってクライマックスへと返す。
当たり前だと思っていたものに、疑問を抱く。
それは、新しい発見のスタートラインだ。

2012年6月11日月曜日

親鸞(下)

百日参籠、九十五日目。
「女犯の夢告」を受ける。
紫野は重い病。
越後へと帰っていく。
そんな彼女から意味深な忠告。
それによって、範宴は吉水へ。

若いころには響かなかった法然の説法。
今は沁み入るるようだ。
吉水に百日通う。
そんなおり、紫野に似た女性が。
妹の鹿野。
姉の変わりに京へ出てきたのだった。
鹿野は範宴に憧れていた。
しかし、範宴には紫野への思いが。
遵西は、そんな鹿野をたぶらかし手込めにしてしまった。
そうとは知らない範宴。
犬麻呂(犬丸)の妻・サヨにどえらい怒られる。

法然門下に入り、名を綽空に改める。
頭角をあらわしていく。

紫野が奇蹟の復活。
綽空のもとへ。
法然の教え、底辺の人びとと共に生きる。
それを踏まえ、紫野と夫婦に。

遵西の所に鹿野がいることが分かる。
紫野は、遵西に直談判。
自分の変わりに鹿野を返すようせまる。
じつはバックに黒面法師の姿。
あの六波羅王子の成れの果て。
綽空とともに絶体絶命。
そこに、また弥七率いる白河印字の党、推参。
ピンチを切り抜ける。

綽空は法然から「選択本願念仏集」を書写することを許される。
感激に震える綽空。
さらに新しく生まれ変わる。
名を“善信”に改める。
そして、自分なりの布教を開始する。
それは説教するというわけではない。
“話す”だけ。
大好評。
善信は法然を越えてゆこうとしていた。

遵西たちは法然の教えの過激派。
良くも悪くも“念仏”を広めるため、手段を選ばない。
その生け贄として、鹿野と善信。
法勝寺九重塔で、二人もろとも焼こうとする。
しかし、鹿野のお腹には遵西の子が。
強行する黒面法師。
行空が彼をおさえる。
善信、遵西、鹿野は脱出。
遵西と鹿野はともに去る。

ある事件で遵西は死罪。
その責任から法然も遠流。
四国へ。
善信はいろいろな人たちの助けで死罪はまぬがれる。
流罪。
越後へ。
*   *   *
孤高のお坊さんというわけではなかったんだねぇ、親鸞さんは。
比叡山にいたころは、孤高を目指した。
しかし、六角堂で底辺の人たちとともに歩む決意をした。
公然と奥さんをもらったというのも、正直驚いた。
でも読んで納得。お坊さんだって人間。肉だって食べる。
それを悪として、それでも“念仏”すれば救われるという教えは、広く底辺の人びとに浸透していく。

なんと激動編に続くのか!
文庫になるまで、しばし待つことにしようっと。

2012年6月10日日曜日

親鸞(上)


世は平家全盛。
忠範は兄弟と叔父の家に暮らしていた。

馬糞の辻へ闘牛を見にゆく。
危ないところを河原坊浄寛という修行僧に助けられる。
ツブテの弥七、法螺房弁才。
河原の者たちと知り合う。
自分には“放埒の血”が。
そして“お山”への憧れを抱くのだった。

付き人の犬丸には裏の顔が。
それが災いして、六波羅童たちに連れ去られる。
六波羅王子の屋敷へ浄寛たちと乗り込む。
「十悪五逆」。
忠範は不思議な歌の力を示す。

忠範は口減らしのために出家させられる。
だったら、いっそ比叡山に。
従者・犬丸の助け。
慈円阿闍梨の紹介で入山。
名も範宴と改める。

十九になった範宴。
堂僧という低位ながら優秀。
慈円に相談され、法然を探る。

気が向かない範念。
大和を旅する。
聖徳太子の声を聞く。

玉虫という傀儡女と出会う。
煩悩に落ちそうになる。
仲間の傀儡師に襲われる。
助かったのは、弥七のくれたツブテのおかげだった。

二十九になった範宴。
自らに苦行を課していた。
「仏とは何か」にぶちあたる。
しかし、その考え自体がタブー。
答えを求め、六角堂百日参籠。
法螺房弁才との再会。
そして、そこで見たもの。
それは、賤民たちの苦しくも活気ある息づかいだった。
ある少年を救ったことから法螺房の助手に。
そして、紫野との出会い。

そんなある日。
あの少年の母が、お礼にと宴席を設ける。
法螺房と出向く。
そこには懐かしのツブテの弥七が。
そして、當麻御前という歌の名手が。
この女、玉虫。
びっくりの範宴。
またも煩悩に落ちそうになる。
しかし、六波羅王子の攻撃。
當麻御前は身を呈して範宴を助ける。
慟哭する範宴。
悩んだ末、導き出した答え。
それは、“お山”を降りることだった。
“放埒の血”、“十悪五逆”、“仏とは”…。
若かりし範宴(親鸞)は悩む。
そして、法然のもとへ。
*   *   *
親鸞さんは、言わずと知れた浄土真宗の開祖。
多分、自分の家系はもちろん、ほとんどのウチが浄土真宗だと思う。その開祖がどんな生き様の末、何を悟ったのか…。五木さんの物語によって少しでも理解できたらと思いながら読み進めている。

2012年6月9日土曜日

水滸伝(十二)炳乎の章


策超は旅先。
晁蓋の死を知り梁山泊入り。

宋江。
晁蓋の意志も汲み、戦いつづけることを宣言。

裴宣。
平原の戦後処理。
第二の鶤城にするべく活動。

燕青。
梁山泊へ。
留守中、魯俊義が捕われる。
決死の救出。
奇跡的に奪還。

魯俊義を助ける形で北京大名府を落とす。
これには、中央は少し焦った。
代州の大刀関勝が出動。
宣賛の献策で、留守中の梁山泊を指す。
しかし、関勝はそれ以上攻めない。
朱富の店の饅頭1コ貸しにする。

急きょ帰還した梁山泊軍。
関勝の舞台はとっくに代州に帰っていた。
朱富と燕青の話から、関勝は梁山泊に来たがっていることを知る。
果たして、関勝たちは梁山泊へ。
*   *   *
とうとう関勝も入塞し、メンツは揃った感がある。
数えてないけど、これで百八星が揃ったのかな?
宋江は晁蓋の意志を汲み、攻めの姿勢。
ひたひたと全面対決への予感。

2012年6月8日金曜日

水滸伝(十一)天地の章


青蓮寺は闇塩を追う。
それとぶつかる梁山泊。

晁蓋と宋江の意見が割れていた。
晁蓋は三万、宋江は十万。
いずれにしろこれから水軍が重要になりそうだ。
呉用は第三の考えを秘めていた。

杜興は李応と離ればなれに。
九竜塞で史進の副官となる。
人事が解せない。
ヤケになり兵をいじめる。
しかし、その兵たちは精兵となっていく。
苛立つ。

李富は暗殺者・史文恭を送り込む。
平原に潜り込んでいた史文恭。
その平原を晁蓋率いる梁山泊軍が解放。
梁山泊軍にもぐりこむ。

晁蓋は城塞を解放し、鶤城のような城塞を増やそうと考えていた。
手応えを感じていた。
しかし、自ら陣頭に立つ意味があるのか。
そんなとき、二千の賊徒、
平原への糧道を断っているという。
もみつぶす。
解放は成功した。
そして、史文恭の暗殺も…。
*   *   *
なんということだ。確かに吉川水滸伝でうろおぼえではあったけれど、まさに天地を分ける、怒濤の展開。
このままだと何とも頼りない宋江。ここから宋江の真価が問われる。

2012年6月7日木曜日

水滸伝(十)濁流の章


武松と李逵。
代州で韓滔と彭玘。
それぞれの厄介になる。
仲良くなる。

呼延灼。
代州から梁山泊へ派兵。
軍師として韓滔と彭玘を伴う。

凌振。
大砲の部隊長。
呼延灼の軍に編入される。

徐寧。
王進、林冲に次ぐ腕前。
しかし禁軍で浮いていた。
家宝の具足を盗まれる事件が発生。
手違いで殺しをしてしまう。
孫新・張青の手はずで、梁山泊へ。

呼延灼軍と梁山泊軍は長く対峙。
麦秋が過ぎるのを待つ。

梁山泊初の敗北。
呼延灼は連環馬を使った。
そして一度だけ勝つ。

呼延灼は戦勝を告げに北京大名府へ。
高俅がその留守にもう一度軍を動かし大敗。
韓滔と彭玘は梁山泊へ。
呼延灼も梁山泊の仲間に。
*   *   *
高俅があんなマネをしなければ、呼延灼は仲間にならなかった。結局、宋という国は、自分で自分の首をしてめいるようなもの。
しかし、この戦いで梁山泊もかなりダメージを受けた。個人的には李袞が戦死してしまったのが残念。どう成長してくかが楽しみだったのに…。

2012年6月6日水曜日

水滸伝(九)嵐翠の章


林冲は単身、開封府へ。
索超と呂方に出会う。
妻が生きているというのは罠だった。
索超に助けられ辛くも脱出。
深手を負う。
一命を取り留めた林冲。
厳罰として馬糞の掃除。
策張は旅へ、
呂方は流花塞へ。

楊令が子午山・王進の元へ。
変わりに馬燐・鮑旭が梁山泊へ。

流花塞に禁軍が!
禁軍と聞いて晁蓋は勢い込む。
対峙。
しかし、おかしい。
解宝などが罠だと気づく。
青蓮寺の狙いは、北の闇塩の道。
魯俊儀・柴進があぶない。
とっさの決断でとって返す。
そこに扈三娘が加わる。

魯俊儀は李袞たちに匿われて助かる。

柴進は高唐で囚われた。
飛竜軍である鄧飛と陽林がそれを救った 。
しかし、鄧飛は脱出途中で死す。
陽林は鄧飛の意志を受け継ぐのか…。
*   *   *
林冲はじめ、それを助けた索超。李袞とかも、程度は違うにしろ心に何か弱さを持っていた。あんなに強い林冲でさえ、心の闇を抱えている。自分も心の弱い人間だが、彼らにはそれを払拭する心意気がある。自分もなんとかポジティブになっていきたい。

水滸伝(八)青龍の章

解珍・解宝親子。
祝朝奉から虐げられている。
いろいろ考えぬいて、梁山泊と通じる。

李富。
馬桂は開封府に連れ戻されていた。
その馬桂がむごく殺される。
狂う。
なんとか立ち直る。
梁山泊への恨み倍増。
復讐の鬼と化す。
しかし仕組んだのは聞煥章。
李富とは友情が芽生えていた。

官軍とぶつかる秦明軍。
鄭天寿は楊令の重い病気を気にしていた。
見事な采配で勝利する鄭天寿。
ふと見ると、楊令を治せる薬草がガケに。
取ろうとして命を落とす。

独竜岡との戦い。
要塞化した祝家荘には入れない。
負けこむ。
…と見せかけなければならない。
ぎりぎりの戦いが続く。

海棠の花と言われる扈三娘。
男勝りで林冲とぶつかる。
死んだと思っていた妻。
生きているらしい。
行方が気になっていた。
林冲は扈三娘を岩にたたきつける。

扈家荘軍の勇み足が呼び水に。
祝家荘からも兵を引きづり出す。
中にいた解珍・解宝・孫立一家が呼応。
そして李家荘の李応が叛旗。
泥沼化した戦況は、一気に梁山泊へ。
しかし、そこに林冲の姿はない。
*   *   *
李富といい、林冲・武松といい、死んだ女を乗り越え強くなっている。
ただ李富の場合のそれは、操作されたもの。
ほとんど噂だけで、単身妻を救いに行く林冲。今まで孤高の男と化していたが、親近感が湧いてきた。
鄭天寿のエピソードも泣ける。いろいろなものを背負っていく楊令が、どう成長していくのかも楽しみだ。

2012年4月27日金曜日

水滸伝(七)烈火の章


聞煥章の出現で青蓮寺と軍がタッグ。
宋江たち五人を一万数千で囲む。
しかし陶宗旺の石積みで痛撃。
辛くも脱出する。
しかし、救援に来た雷横。
凄まじい戦いの末、倒れる。

官軍の次のターゲットは少華山。
偽装の反乱軍。
わかっていたが、許せなかった。
打ち倒す。
しかし、少華山をやむなく放棄。
史進たちは梁山泊へ。
途中、阮小五、死す。

さらに青蓮寺。
三角地帯の荘(村)に偽装して荘軍を編成。
梁山泊も、荘軍というところまでは推測。
間諜の時遷。
その部下である石勇。
祝家荘のあたりが怪しい。
時遷は併せて楊志暗殺の件も探っていた。
ほぼ馬桂と断定。
鶤城で馬桂を殺そうとする。
しかし、返り討ちにされてしまう。
*   *   *
聞煥章の出現で、官軍がパワーアップ。
そのため雷横と阮小五と時遷が死ぬ。
雷横と阮小五の死に様は天晴だが、時遷は物悲しく死ぬ。
独竜岡の要塞化は、着々と進行中。
どうなる!? 梁山泊!

2012年4月13日金曜日

小宮山量平さん逝く


「週刊うえだ」で長らくお世話になっていた、小宮山量平さんがお亡くなりになりました。謹んで、ご冥福をお祈りいたします。

個人的には、娘さんであるキヌエさんと、親しくさせていただいていた。
彼女の心痛は如何ばかりか…。
訃報を聞き、自宅に駆けつけ、お線香を上げた。
「長らく世話になったねぇ…」
と言って、おだやかに旅立たれたという。
思わず号泣してしまった。

まさに、巨星落つ。
優しく輝く太陽のような温かみのある方だった。
合掌。

2012年4月3日火曜日

水滸伝(六)風塵の章


宋江たちはさらに西、王進のところへ。
史進を引き取る。
史進は少華山へもどる。

魯達は楊志の変わりを探す。
思いつくのは青州軍の秦明だけ。
調略、と見せかけてじつは正攻法。
これにより秦明と花栄が梁山泊入り。
そして二竜山へ。
林冲と交替。

宋江が病気。
旅程がおくれている。
が、青蓮寺をまくにはちょうどいい。
仲間が増えていた。
人ぐらいのれん魚をつり上げた。
回復すると柴進のところへ。

青蓮寺がとうとう清風山に目をつける。
秦明は二竜山・桃花山・清風山の三角地帯に誘い込む。
圧倒的な官軍の数。
しかし、秦明の知略によって勝利。

聞煥章。
彗星のごとく官軍に現れた。
蔡京と袁明のお墨付き。
主に青蓮寺に詰めて、采配をふるいはじめる。
それによって、宋江たち一行は追いつめられていく。
*   *   *
楊志の変わりに秦明が加入。
楊志の変わりができるのは彼しかいない。
林冲に変わり二竜山に入る。
そのとき、林冲と楊令の別れが泣ける。
敵に聞煥章が登場。
波乱の予感。

2012年3月21日水曜日

水滸伝(五)玄武の章

宋江たちは江州へ。
青蓮寺に見つかる。
宋江ひとりに数万の官軍。
穆弘・李俊が援軍に。
梁山泊からも援軍が。
なんとか官軍を打ち破る。

魯智深は遼へ。
行方がわからない。
呉用たちが北に双頭山をつくる。
魯智深は女真族に捕われていた。
飲馬川の鄧飛に助けられる。
しかし片腕をなくす。
九死に一生を得、名も魯達と改める。

楊志に青蓮寺の魔の手が。
馬桂は李富の手先となっていた。
妻と養子である楊令に近づく。
楊志は百五十の王和の軍に囲まれる。
百人を斬る。
石秀が駆けつける。
立っていた楊志。
力尽きる。
笑ったように見えた。
梁山泊にはじめて赤い札がかかる。

楊志が束ねていた二竜山・桃花山。
官軍が総攻撃。
石秀らが討死。
しかし山寨は守られる。
林冲が山寨をまかされることに。
*   *   *
それにしても、まさかこんなに早く楊志が死ぬとは。
しかし、楊志の痣と同じところにヤケド負う楊令。意志を引継ぐ暗示。そりゃそうだ。この水滸伝の続編の主人公なんだから。
敵対する梁山泊と青蓮寺だが、国を思う気持ちは共通するものがあるように感じる。

2012年3月14日水曜日

水滸伝(四)道蛇の章


雷横。
置いてけぼりの体。
李富の追求。
脱出し柴進のもとへ。

馬桂。
娘を惨殺された。
袁明率いる青連寺。
李富を使って彼女に近づいてゆく。

致死軍vs青蓮寺。
危ういところだった。
青蓮寺・王和の術中にはまる。
林冲の騎馬隊に助けられる。
その後、梁山泊は鄆城を解放。
無政府状態に。
しかし、周りを固められ今ひとつ。

宋江と武松。
南へ。
途中、穆弘・穆春・李俊と出会う。
李俊は山寨を築き反乱へ。

楊志率いる精兵一千梁山泊入り。

宋江は李逵と出会う。
屈強だが無邪気。
李逵の母が虎に食べられてしまう。
李逵と武松で復讐。
李逵は宋江たちについてくる。
*   *   *
晁蓋・楊志に対して、宋江はつかみどころかない不思議な魅力が漂っているけれど、志を説く以外に何の取り柄もないように感じてします(ひどい言い方だけど)。吉川版では神の啓示を受ける頂点に立つ決心をしたが、そこらへんのカリスマ性がどう描かれていくのか…。

2012年2月24日金曜日

水滸伝(三)輪舞の章

楊志。
曹正の店に。
そこへ魯智深。
極悪盗賊が村を襲っている。
乗りこむふたり。
楊志は孤児を拾う。
“楊令”と名づける。
極悪盗賊は二竜山に。
ふたりで掃討。
楊志は二竜山の頭領に。

石秀。
致死軍で塩賊を皆殺し。
塩賊は青連寺の息がかかっていたからだ。
しかし皆殺し。
梁山泊付近の青連寺間者の掃討作戦。
部下を死なす。
公孫勝に怒られる。
任を解かれ二竜山へ。

呉用。
梁山泊に入って忙しい。
下にだけ辛い思いはさせたくない。
自分も手を汚す。
走り出してしまった不安。
それを晁蓋にぶつける。
酒を飲む。

魯智深。
少華山へ。
史進は若気のいたり。
王進のところへ連れて行く。
武松復活。
武松と連れ立つ。
青連寺の目をかいくぐるため遼へ。
武松は宋江の元へ。

孔明。
曹正の妓館を偵察。
さわいでいる男は桃花山の賊。
武松と連れ立ち桃花山へ。
なぜか調練をすることに。

宋清。
宋江の弟。
行きずりの女は、宋江の同志。
好きになる。
誤解から、宋江の妾に殺される。
役人たちが。
朱仝と武松と宋江と4人で落ちるのびる。
失意。
武松に喝を入れられる。
復活。
二手に分かれる。
*   *   *
呉用のエピソードで、志を持った者の覚悟の重さを感じる。
王進のところで再生をはたす武松。次は史進。魯智深は孤高の旅人。
致死軍は暗殺軍。青連寺との対決がどう描かれるのか。石秀は冷徹にはなりきれない。その気持ち分かるな。彼がどのように致死軍へ戻るのか。

2012年1月21日土曜日

水滸伝(二)替天の章

武松。
兄嫁に横恋慕。
親の決めたこと。
惚れたのは自分が先。
我慢できず犯す。
受け入れる兄嫁。
自殺。
狂う。
虎をぶち殺す。
魯智深は彼を王進に託す。

林冲。
王倫に敵対。
毒。
安道全に助けられている。

楊志。
楊業の血を引く生粋の軍人。
林冲と戦う。
僅差で負ける。
しかし伝家の宝刀・吸毛剣は背負ったまま。

公孫勝。
こちらも牢城から助け出される。
彼を慕う者たちで“致死軍”を編成。

楊志は巨額の賄賂の護衛。
それを晁蓋たちに盗まれる。

梁山湖の林冲。
杜遷・宋万と意志を通じ合っていた。
晁蓋たちは、盗った賄賂をダシに梁山湖へ。
王倫を殺して山寨を奪取。
ここに“梁山泊”が誕生する。
*   *   *
北方さんは、あの“金瓶梅”をバッサリ。
確かに関係ないかも。
とうとう楊志登場。孔明・孔亮兄弟。
公孫勝以下、劉唐率いる致死軍には楊雄・石秀が。

2012年1月8日日曜日

水滸伝(一)曙光の章

水滸伝への思い入れは、どっちかといえば不純か。
前にも書いたが、テレビゲームの“幻想水滸伝”にハマった。
百八の星のもとに集まる仲間たち。
そういうところが、とてもおもしろかった。
その“Ⅱ”は、あまりに悲しい結末。
(ゲームでいうところのバッドエンドだけど…)
しかし、そのストーリーの秀逸さに魅かれたものだった。

さて、年末年始から北方水滸伝に挑戦。
吉川版は読んだけれど、百八星が揃って絶筆されている。
北方版はとにかく長い。
今回は、自分の備忘録程度の感想を数行で。
悪しからず、ご理解願いたい。
王進。
林沖の助けで母と脱出。
途中の村で史進と出会い棒術を仕込む。
さらに、鮑旭を魯智深から託される。

林冲。
投獄され、妻がひどい殺され方をする。
そこから奇跡の復活。
宋江の指示でまたも牢城へ。
ミッションは、安道全という医者の脱獄させること。

魯智深。
旅から旅。
宋江たちの同志を探して歩く。
この花和尚がみんなのパイプ役。

宋江・晁蓋が邂逅。
ねらうは梁山湖の山寨。
そこに巣食う盗賊の頭・王倫はちっちゃい男。
しかし油断は禁物。
*   *   *
百八星、全員の名前を覚えるだけでも大変。
前半は吉川水滸伝とかぶるところも多々あり。
しかし、それが自分にとっては功を奏しているのか!?
宋江と晁蓋の位置関係が、かなり違うような気がするけど…。
北方版は、キャラクターがさらにブラッシュアップされている。
メインは林冲か。
武松も気になる。
楊業の子孫、青面獣・楊志はまだ出てこない。
呼延灼もまだ。