2008年12月18日木曜日

隠し剣秋風抄

 前に読んだ“孤影抄”の続編だ。
 最後の一編はキムタクが主演した「武士の一分」の原作となっている。読んでみたが、映画より原作の新之丞のほうが大人な感じだ。
 以下、前回同様にひとこと感想を。
ヽ酒乱剣石割り…時代劇版酔拳なのか!?
ヽ汚名剣双燕…女はこわいね!
ヽ女難剣蕾切り…これも一種の武士の一分!
ヽ陽狂剣かげろう…悲しすぎる(T-T)
ヽ偏屈剣蟇ノ舌…偏屈でも自分を信じることも大事!
ヽ好色剣流水…身から出た錆を水で流す!
ヽ暗黒剣千鳥…じいさんなのにすごい!
ヽ孤立剣残月…最後はカミサンが大事!
ヽ盲目剣谺返し…見えないから見えるものあり!

2008年12月13日土曜日

三国志 読了!

 年内に読み切ることができた!
 赤壁後、漢中を平定した劉備たちは蜀の国を興して最盛期を迎える。しかし、関羽が非業の死を遂げると、張飛もあえない最期を遂げ、劉備は孔明に後を託して死んでゆく。
  ここから、諸葛亮孔明の先帝劉備に託された中国統一への、悲壮なまでの戦いが続いてゆく。南蛮征伐は、敵の大将を六度捕えて、六度放し、先帝の徳をあまね くまで布く辛抱強い戦いをし、それが完成して一年後には、かの司馬懿仲達と何度にもわたる激戦を繰り返す、蜀魏戦争。その最中無理がたたって、漢朝復活の 願い空しく最期を遂げる。
 感想をひとことで語るというのは、とてもじゃないが出きることではないけれど、読後感は、達成感と脱力感が混ぜ合わさってしばし呆然となってしまった。
 まさに“つわものどもが夢の後…”である。

2008年11月18日火曜日

三国志 続読中

 今、六巻途中を読み進む。
 中盤の山場(?)の赤壁の戦いも終わり、周瑜があっけなく死んでしまった。
 孔明と周瑜がこんなにキツネのバカ仕合いをするとは思っていなかったので、ちょっと意外だ。映画「レッドクリフ」はまだ観てないのだけれど、イメージとして、ふたりは協力して曹操に対峙したのだと思っていた。
 でも、原作はどうであれ、映画は映画で楽しみにしておこう。

2008年10月27日月曜日

三国志 読み始める

 いま四巻目に突入。やっと孔明が出てくるらしい。
 もうすぐ映画「レッドクリフ」が公開されるということで、この機に読んでしまおうと、北方版か、宮城野版か、陳版か、いろいろ迷って調べた結果、やはり基本でしょ、ということで吉川英治版三国志を読んでいる。
 いやぁ、それにしてもおもしろいねぇ〜。なんで、もっと早く読まなかったんだろうと猛省! 関羽が曹操に三つの約束て降るクダリは「関羽!漢(おとこ)だねぇ〜」と感激した。
 でも、読みはじめて間もなく、講談社から新装版が発売された。ブックオフで安く大人買いをした後だったので、少々イラっとしている。でも、買ったほうの吉川英治歴史時代文庫の装丁が気に入ってるのでヨシとするか!

2008年10月2日木曜日

隠し剣孤影抄

 秘剣モノを確立した著名な短編。映画になった「隠し剣鬼の爪」も収録されている。
 短編ものなんて、次から次へと人物が変わるのでどうかと思ったが、さすが藤沢周平、つかみが恐ろしく良く、すぐに世界に引き込まれていく。
 以下、ひとつずつ感想を一言ずつ。
丶邪険龍尾返し…邪なものを邪剣で討ち返すとは、これ如何に。
丶臆病剣松風…オイラも覚えて、のらりくらりと躱してみたい。
丶暗殺剣虎ノ眼…時代劇版、世にも奇妙な物語。
丶必死剣鳥刺し…殿様と津田っ!きったねぇぞ! 里尾がかわいそうじゃねぇか(T-T)
丶隠し剣鬼の爪…これも一種の暗殺剣だよな。
ヽ女人剣さざ波…「女は心映え」男も心映え。
ヽ悲運剣芦刈り…落ち込む。秘剣なのに破られてるし(^ ^;
ヽ宿命剣鬼走り…救いようがなく暗い話だった。
「蝉 しぐれ」を読んであったこともあって、すべての要素が「蝉しぐれ」に通じるものがあったが、それにしても暗い話が多かった。じめっとした感覚はないもの の、武家の貧しさ厳しさが感じられる。秘剣があるがために悲惨を極める話もあって、短編とはいえ、続けざまに読むのがつらかった。

2008年9月28日日曜日

燃えよ剣

「竜馬がゆく」と双璧を成す司馬幕末作品の代表作。言わずと知れた新選組の物語。副長である土方歳三の半生を軸に、新選組の隆盛から衰退までを描いてい る。喧嘩が得意で、その延長から軍才が拓けた人だが、政治感覚はなかったらしく、最後まで「喧嘩が華だ」と生きた人だったようだ。
 先年、大河で 「新選組!」で土方を演じていたのは山本耕治だが、これを読むと、あのキャストのなかで、一番マッチしていたように思える。大河が終了した一年後ぐらいに 「新選組!土方最後の一日」というSPドラマを放映したのだけれど、「山本くん。カッケー!」と思いながら見たのを思い出した。
 司馬さんも意識 していたかどうか、坂本龍馬と土方歳三、水と油、のような敵対関係にあったが、人物像は不思議と、幼少時代などが似ているところが多いように感じた。ほと んど相見えることがなかったふたりだが、どこか性格というか感覚というかが、似ているような気がするのはオイラだけか? 最後の解説は陳舜臣が寄稿してい るのだが、自分の意見に通じることを書かれていた。
 土方最後の五稜郭攻防のクダリは、鬼神のごとく突き進む様子が、目の前に見えるようであった。

2008年9月14日日曜日

剣の天地

 新陰流を編み出した上泉伊勢守信綱の物語。
 新陰流と言えば柳生宗厳を祖とする“ 柳生新陰流”を思い出すが、上泉伊勢守は、そのお師匠さんだった人だ。かの有名な“ 無刀取り”は上泉伊勢守が、柳生宗厳に課した課題で、この課題に見事応えた宗厳は、新陰流を正統を相伝されることになるのだった。
  群馬県大胡、赤城山の南に位置する小さな領主で、塚原卜伝や陰流の愛洲久忠に師事して、陰流の流れをくむ新陰流を興した人らしい。その当時は、上杉謙信・ 北条氏康・武田信玄の間で揺れ動く難しい状勢下で、上泉伊勢守は箕輪城主・長野業政に協力して、上杉氏の配下に。その後、家督を息子にゆずり、剣を極める 旅に出た。
 戦国武将として立派に戦い、一個の剣士として剣を極め、柳生宗厳へ正統派を譲るまでが書かれている。
 最後に十河九郎兵衛との、壮絶な決闘が描かれている。…が、孤高の剣士には、それすらも“ 無益”であった。
 剣聖といわれた伊勢守だが、とても温和な性格の持ち主だと感じた。…だから“ 剣聖”なのか!? 剣豪と称される、宮本武蔵や柳生十兵衛と比較してみるのもおもしろいかも。

2008年8月19日火曜日

竜馬がゆく読了!

 勝海舟に出会ってからの竜馬は、急成長を遂げていった。師を越え、当時あまりにも独創的な思想を持ち、それを経世済民の観点から、“日本”に説いてゆく。それを竜馬は、その当時たったひとりの“日本人”として行動した。
 そして、彼一人が、船中八策を考え大政奉還へと誘う。
 ただ、そこぬけに明るい下級武士が、日本を動かし、無傷で、世界の舞台に立たしめた。
“坂本竜馬は幕末の奇跡と言われた”とあるが、まったくその通りだと思う。
 最後は涙なしには読めず、最後の行を胸に刻むべく、敢えて、ここに記しておこう。
“しかし、時代は旋回している。若者はその歴史の扉をその手で押し、そして未来へ押しあけた”

2008年7月17日木曜日

竜馬がゆく

 とうとう、司馬金字塔の作品、「竜馬がゆく」を読みはじめている。
「今ごろ…」と思われるかもしれないが、再来年の大河ドラマが「竜馬伝」というオリジナル作品ということで、二の足を踏んでいた本作に取りかかった。
  この時点で、五巻を読み進めているが、あくまでも我が道をゆきマイペースの竜馬が、勝海舟と出会ったことで、大きく変わっていき、攘夷開国論になってい く。単純に尊王攘夷論といっても、倒幕派・佐幕派・開国派と入り乱れていた。社会の授業でかじったぐらいの単純な話ではなかったらしく、知らなかったとは いえ、先人の足跡が尊く感じられる。
 竜馬はとにかく憎めない性格。女性にもモテたようだ。漢の劉邦のような徳を持っていたのだろうか?
 因みに、大河ドラマ竜馬には、キムタクいいんではないかと思いはじめている。俳優として評価はしていないが、彼なら適任だろうと、この本を読み進めて行くと思わずにはいられない。
 これから後半は、海援隊〜薩長同盟〜大政奉還と、竜馬が檜舞台に登ってゆく。どう活躍してゆくのか、読み進めるのが楽しみだ。

2008年6月20日金曜日

項羽と劉邦










 続いて司馬さんの「項羽と劉邦」を読む。高校のころだったか、国語の教科書に載っていた、項羽と劉邦のクダリが忘れられなかったので、挑戦してみた。
「風神の門」が初級なら、これはまさに上級編だろう。容易に想像できる日本史と違って、中国史はその雰囲気や習慣を想像するのが難しかった。それでも司馬さんは、特に冒頭など丁寧に解説を加えながら、司馬遷の「史記」をベースに物語へ誘った。
 楚の英雄 項羽。
 豪傑でカリスマ。配下、血筋には異常な優しさを持つが、敵には容赦がなかった。
 漢の徳者 劉邦。
 元はただのごろつきで、項羽に百敗し、頼りなく、それ故にその配下に助けられる徳を持った。
 劉邦ははじめ項羽の配下だったが、数奇な運命から台頭してゆく。
 とにかくこの二人の対比がおもしろい。どう考えても、項羽が覇を握ったであろうと思われるのだが、劉邦の持つ“ 徳”がそれを許さなかった。
 有名な“ 背水之陣”や、終盤の“ 四面楚歌”のクダリも出てきて、とても興味深い。項羽の有終に泣ける。

2008年5月30日金曜日

風神の門

 とうとう司馬遼太郎に取り掛かる。
 とりあえず入門書として、敷居の低い初期の作品をと考え、真田ものでもある「風神の門」を手に取った。
  正直、「真田太平記」と多分にかぶる所があって、読み比べることもできた。史実は大筋であっているのだけれど、ところどころ解釈が違ったりして、それはそれでおもしろい。まあ、こちらは主人公が霧隠才蔵ということもあって、あの立川文庫に寄した冒険活劇ものとしてとても楽しめた。
 とにかく才蔵は 女にモテる。モテる男というのはルックスはともかくとして、中身が大事だなということが、今さらながら読んでいてよく分かる。…というように、司馬さんの 作風は基本、明るいようだ。池波氏、藤沢氏の作品が暗いというわけではない。今回読んだものが活劇ものだったからか…。もう少し別の作品を読んでみようか。

2008年5月18日日曜日

蝉しぐれ

 続いて読んだのが、藤沢周平の「蝉しぐれ」。
 近年、藤沢作品は、山田洋次さんが映像化してから、映画やドラマ化ラッシュとなっている。
「たそがれ清兵衛」などはとても感動した。
 さて、この小説は藤沢氏の代表作として、著者の紹介に必ず出てくる。
 詩情豊かな描写と、主人公・文四郎が友と一緒に成長していく課程が清々しい青春小説だと言っても過言ではなかろうし、山田洋次監督の藤沢周平三部作の根底には、この作品が流れていると言っていいだろう。
“ 秘剣村雨”を伝授されるクダリなどワクワクしたが、なんといっても、おふくとの“ すれ違いの悲恋”が嫌味なく、哀愁を漂わせながら、クライマックスへと誘う。
 一章、一章が一遍の詩のようにまとまっていて、とても読みやすく感動した。
 池波正太郎、藤沢周平と読んで、“ 一平二太郎”残るはひとり。司馬遼太郎に挑戦だ!

2008年5月1日木曜日

天地人

 次に読んだのが、来年のNHK 大河ドラマの原作。
 上杉謙信の弟子であり、謙信の跡を継ぐ上杉景勝の執政となった直江兼続の物語だ。
  この作品、真田贔屓のオイラにとって、真田があまりいい形で登場していないのが引っかかる。そのなかで、幸村だけは兼続の“ 義”の教えを胸に戦っていく。ということになっている。まぁ客観的に見れば、上杉贔屓の人からすれば“ 表裏比況の者”ということになってしまうのかも知れないが…。何となく真田太平記に対するアンチテーゼ的な作品にも感じる。
 内容は思った以上 に、あったことを簡潔に記されている部分が多くて、兼続たちがその時どう思っていたのかという、感情面の描写に乏しい感じがした。なのでドラマ化するにあ たっては、創りこみやすいように感じる。いくらでも肉付けができると感じた。家康東下から関ヶ原終戦までの兼続の機微を、もっとドラマチックに描いてもよ かったんじゃないかなぁと思う。
 とにかくだ。日本人が忘れかけている“ 義”の精神が何なのか、考えさせられる作品であった。

2008年4月20日日曜日

のぼうの城

 真田太平記を読んでから、時代小説ブームに火がついた。…で次に読んだのが、この小説。
 秀吉が名実共に、天下人になることになった小田原攻 め、関東の覇王だった北条氏の支城は百近くあり、石田三成は武名を上げるべく、支城の忍城を水攻めにする。この城を守るのは、城代の成田長親。この男は“ のぼう様”と呼ばれ、一見ただのでくの坊。しかし忍城篭城を決意。この者、勇怯定からぬべし。
 根底に流れる侠気が、なかなかしびれさせてくれる作品だ。原作は和田竜という人で、オイラとタメだそうな。もともと脚本で賞を取っていて、それを本に起こし直したらしい。それだからか分からないが、漫画っぽい描写が多く感じる。
 犬童一心監督によって、映画化も予定されている。主役の“ のぼう様”は誰がやるのかなぁ…。オイラは“ 荒川良々”あたりがいいと思うんだけど…。

2008年4月4日金曜日

真田太平記読了!

 1月下旬に読み始め、4月に入ってやっとのことで読み終えた。…と言っても、オイラとしては相当早く読み終えたとことになるだろう。
 この歳になって、読むに相応しい小説だった。
 時代背景は、武田氏没落時の高遠城攻防を舞台に始まり、真田家が松代へ転封されるまでの40 年間が描かれている。
 とにかく十二巻という大長編なので、ひとことで感想を書くのがはばかられるほどだが、敢えてひとこと言わしてもらえるのなら、「“漢”を感じた作品だった」。
 犬伏での父子…。京都お通邸での兄弟…。別所の湯ではじめて出逢った主君と忠臣…。志を同じくする士たち…。…それを陰から支える、お江を始めとする“ 草の者”たち。
 郷土の先人に、こういう人たちがいたということを誇りに思いたいし、見習いたい…と、思わせてくれる作品だった。
 そうだ。今度、真田太平記館に行こうかな。

2008年1月27日日曜日

真田太平記

 とうとう、というか、ようやくというか読み始めることにした。
 昨年のNHK 大河「風林火山」を見終わり、会社が制作した「真田三代と信州上田」も読み終えて、嫌が応にも真田一族への興味が高まった。ミーハーといえばそれまでだ が、昔から真田氏の歴史を勉強したり、猿飛佐助などの寓話を身近に聞ていて、興味を持っていたのは確かだし、郷土の誇りでもあるし、個人的にも、とても興 味を持っていたし、「真田太平記」に挑戦する齢にも、ようやっと達したと思う。
 昔ガキの頃に、NHK 大型新時代劇(現・木曜時代劇)という枠でドラマ化されたが、あのときは中学生だったと思う。興味はあったが話についていけなかった。丹波哲郎がクルミを ごりごりやっているシーンや、草刈正雄と渡瀬恒彦の幸村・信幸をやっていたのは覚えているのだけれど…。
 それにしてもだ。何と言っても読書下手なので、今まで、なかなか手が出なかったのだけれど、とうとう第一巻を手にしてしまった。全十二巻。何ヶ月、いや何年かかるかも知れないけれど、がんばって読みたい。読了したら、ここでまた報告したい。
 少し読み始めているのだけれど、とてもおもしろく、読みやすい。さすが池波正太郎氏だ。多勢に支持されているだけのことはある。ぐいぐい引き込まれるし、舞台も上田市近辺が中心なので、とても馴染みやすい。さて、この調子で最後までいけるのか!?