2016年4月25日月曜日

史記 武帝記(六)

李陵。
降将ではあるが厚遇を受ける。
狐鹿姑とは友情が芽生える。
劉徹は李陵の一族を族滅。
絶望。
這い上がる。
そして戦人となる。
狐鹿姑が単于となる。
李陵は頭屠と並ぶ将軍へと成長していく。

蘇武。
狼の徹は友のような存在に。
北海の北。
人の住めるような寒さではない。
冬の越し方を工夫する。
何年もひとり。
しかし、蘇武は生きる喜びを、いつしか見出してゆく。

司馬遷。
史書を書き上げ続ける。
帝に本紀を見せることに。
劉徹は読みふける。
連綿とした帝の系譜。
そして劉徹の記述も鮮やかだ。
歴史書として完璧。
劉徹は桑弘羊にも読ませる。

劉徹。
体が懈く、気分がすぐれない冬。
政務を気性に左右されながら行うことが多くなる。
死を恐れている。
天子であれば死ぬことはないとも思っている。
死ねば新しい都で暮らすとも思っている。
*   *   *
李陵と蘇武が邂逅。
それは、おだやかではある。
ともに何かを失い、違う人生を生き始めていた。
お互いを尊重しながらも相容れない。

李陵、蘇武をはじめ司馬遷。
頭屠、ふりかえれば衛青や霍去病。
一度は死に、その死を乗り越えた。
だから死を恐れないのか。
共通してることは“諦念”か。
だから強く生きるられるのか…。
それらの人々に強く影響を与えている帝・劉徹。
その彼が一番、死を恐れている。

2016年4月2日土曜日

史記 武帝記(五)

蘇武。
一度は自死を試み、助けられる。
単于・且てい侯は再三降伏を促す。
それを拒み野に降る。
そこは極寒の地。
ほぼ本能で生き延びていく。
いくつかの冬を越えたくましく生きぬていてゆく。

李陵。
霍去病とまではいかないが頭角を現す。
しかし、かつての軍の姿はない。
輜重隊を拒む。
討って出ることを帝に上奏。
息を呑む廷臣たち。
帝は痛快に思ったようだ。
五千の歩兵だけで敵地奥深く進む。
善戦したものの囚われの身。
一度は死を覚悟。
敵将で単于・長子の狐鹿姑に諌められ、匈奴に降る。

司馬遷。
李陵が降ったことを肯定。
腐刑に処せられる。
理不尽にもがき苦しむ。
中書令に任官、書記のようなものか。
冷静な目で帝や廷臣たちを記録していく。
家では、父の遺志を継ぎ、史書を書き続ける。

桑弘羊。
血を吐く。
徐々に回復。
帝が心配し、大司農を解き軽い役職に。
余裕ができた。
目に止まったのは司馬遷の報告書。
今の司馬遷は語るに足る。
桑弘羊は腹を割って話をした。
それは、ほぼはじめて事だった。
*   *   *
匈奴に降ることを、潔しとしなかった蘇武は、北の極寒の地で生き抜いてゆく。
一方、善戦したものの死ぬことを潔しとしなかった李陵は、囚われ降将となる。
ふたりのとった行動は同じでも、想いは真逆だ。
この二人が邂逅を果たすとき、どのように感情が交錯するのか…。
ただ、二人に共通することがある。
それは、死ぬことを潔しとしなかったことだ。
それは司馬遷にも言えること。
死を恐怖することは、人として当たり前だが、それを克服した人間は強い。
劉徹はどうなのか…、どうなるのか。

個人的には蘇武が、どうなるのか気になっている。
それと狼の徹がとても気に入っている。