庄九郎こと斎藤道三は、お万阿から離れた。
娘・濃姫を信長に嫁がせる。
これで尾張が手に入るかもしれない。
あるとき信長と対面。
突飛な行動の裏にある、抜け目のない性格。
いっぺんに道三は信長に惚れる。
何くれとなく、面倒を見るようになっていく。
時は過ぎ、道三の牙は落ちた。
嗣子・義竜の反乱を予期できなかったのだ。
代々の守護職が落ち延びたようには、道三はしない。
有終を飾るため戦うことを決意。
信長の援軍も阻まれ、道三は討たれる。
その際、婿・信長に“美濃”の譲り状をしたためた。
道三は、濃尾を平定し京へ上るのは信長だと感じていた。
有名な桶狭間の戦い。
じつは田楽狭間というところだったらしい。
さて、もう一人。
道三に見出された男・明智十兵衛光秀。
京へ脱出。
西国などを流浪。
足利幕府を中興し世に出たいと考える。
京で足利義輝の臣・細川藤孝と出会う。
唇歯な交わり。
のち一乗谷・浅倉家へ。
苦労して客分となる。
義輝が三好・松永党に討たれてしまう。
明智光秀と細川藤高。
松永党に対するため、弟・覚慶を一乗院門跡から脱出させる。
これが、のちの足利義昭。
一方、信長。
執拗に美濃を狙い続ける。
その間に、斎藤義竜が病死。
その子・竜興は荒淫で暗君。
ある日、稲葉山城が落城の報。
調べると、竹中半兵衛という男が諌言するために策略だった。
いったんは元さやに。
しかし木下藤吉郎が寝返らせ、この男を配下に加える。
稲葉山城は陥落。
岐阜城と改称。
信長は、とうとう美濃を手に入れる。
* * *
世間の評にもあるように、“織田信長編”と言うわりに、やたら明智光秀が出てくるのは、著者が光秀の去就に興味があったのか、肩入れする気持ちがあったのかは、自分は知らない。
まあ、信長の足跡は有名だし、個人的にも山岡荘八の織田信長を読んでいるので、逆に明智光秀の足跡が知れて興味深いところ。
道三が見出した二人の偉才。
ざっくりと言えば、天才と秀才。
どちらがどっちだというのは、言わずもがなだが、天才とバカは紙一重って言うし、秀才は常識とプライドが高い。
このふたりが、どう確執していくのか?

