2013年10月25日金曜日

国盗り物語(三)織田信長 前編

庄九郎こと斎藤道三は、お万阿から離れた。

娘・濃姫を信長に嫁がせる。
これで尾張が手に入るかもしれない。
あるとき信長と対面。
突飛な行動の裏にある、抜け目のない性格。
いっぺんに道三は信長に惚れる。
何くれとなく、面倒を見るようになっていく。

時は過ぎ、道三の牙は落ちた。
嗣子・義竜の反乱を予期できなかったのだ。
代々の守護職が落ち延びたようには、道三はしない。
有終を飾るため戦うことを決意。
信長の援軍も阻まれ、道三は討たれる。
その際、婿・信長に“美濃”の譲り状をしたためた。
道三は、濃尾を平定し京へ上るのは信長だと感じていた。

有名な桶狭間の戦い。
じつは田楽狭間というところだったらしい。

さて、もう一人。
道三に見出された男・明智十兵衛光秀。
京へ脱出。
西国などを流浪。
足利幕府を中興し世に出たいと考える。
京で足利義輝の臣・細川藤孝と出会う。
唇歯な交わり。
のち一乗谷・浅倉家へ。
苦労して客分となる。

義輝が三好・松永党に討たれてしまう。
明智光秀と細川藤高。
松永党に対するため、弟・覚慶を一乗院門跡から脱出させる。
これが、のちの足利義昭。

一方、信長。
執拗に美濃を狙い続ける。
その間に、斎藤義竜が病死。
その子・竜興は荒淫で暗君。
ある日、稲葉山城が落城の報。
調べると、竹中半兵衛という男が諌言するために策略だった。
いったんは元さやに。
しかし木下藤吉郎が寝返らせ、この男を配下に加える。
稲葉山城は陥落。
岐阜城と改称。
信長は、とうとう美濃を手に入れる。
*   *   *
世間の評にもあるように、“織田信長編”と言うわりに、やたら明智光秀が出てくるのは、著者が光秀の去就に興味があったのか、肩入れする気持ちがあったのかは、自分は知らない。
まあ、信長の足跡は有名だし、個人的にも山岡荘八の織田信長を読んでいるので、逆に明智光秀の足跡が知れて興味深いところ。

道三が見出した二人の偉才。
ざっくりと言えば、天才と秀才。
どちらがどっちだというのは、言わずもがなだが、天才とバカは紙一重って言うし、秀才は常識とプライドが高い。

このふたりが、どう確執していくのか?

2013年10月15日火曜日

国盗り物語(二)斎藤道三 後編

庄九郎。
京の山崎屋の財力。
権謀術数。
美濃を切り従えていく。

守護職・土岐氏の弟・頼芸に取り入る。
鷹を描けば右に出るものがいない頼芸。
自然、庄九郎の風雅と馬が合う。
庄九郎は頼芸の妾・深芳野に横恋慕。
これを奪い取る。
変わりに、頼芸を守護職に据えてやる。

それから二十年。
とうとう頼芸自身を守護職から追う。
竜義の後見として、美濃を手中に。
そのころ台頭してきた尾張・織田信秀。
ことごとく勝つ。
が、しかし、しぶとい。
さすがの“蝮”も辟易している。

気が付けば二十年。
お万阿との“約束”も不可能に近い。
庄九郎に“夕暮れ”が迫っていた。
*   *   *
庄九郎は名前を変えるたびに、出世していく。
独特の“正義”感を持っている。
現代の常識では、到底理解されない“正義”。
それは今の世の“悪”だ。
女も子どもも、のし上がるための“道具”でしかない。
しかし、だからといって、薄情というわけではなかった。
お万阿を単身、賊から救出した。

落ちる途中の頼芸を、船で最後見送っている。