2016年6月28日火曜日

命もいらず名もいらず(明治編)

慶喜はあくまで恭順謹慎。
鉄舟はその意を汲み奔走。
江戸を火の海から救うべく動く。
勝海舟に談判。
ノリ気ではない勝。
しかし鉄舟の熱意に決心する。
益満休之助の案内で駿府へ。
清水次郎長らの助けを経る。
西郷隆盛と談判。
真正面からぶつかる。
その甲斐あって無血開城が成立。

明治維新。
徳川家は静岡へ転封。
移動だけでも大事業だ。
それに火種はまだくすぶっていた。
彰義隊が上野で。
榎本武揚は艦隊を率いて北へ。
鉄舟は東奔西走。
日本の安寧のため調整役を努める。
“精神満腹”。
仁を以って様々な人々を説いていく。

静岡に移った旗本たち。
食い扶持探し。
“茶”だ!
茶の栽培を牧之原に推進する。
しかし、それには金が必要。
勝海舟に相談。
その変わりに明治天皇の侍従に。
20年勤めることになる。

そして、鉄舟は精神を高めている。

禅。
星定和尚や滴水和尚に参禅。
厳しい禅問答。
浅利又七郎の影に立ち向かう。
商人の平沼専蔵の言葉がヒントに。
フッと力が抜けたように大悟した。

剣。
大悟した次の日。
浅利又七郎の影と闘う。
今までと違う手応え。
本人と試合。
とうとう浅利に勝つ。
一刀流を継ぐ。
そして新しい流派・無刀流を開くに至る。

書。
鬼のように書いた。
フスマ千二百双とか。
一日に何千枚書くことも。
筆致も速い。
落款を押す弟子が間に合わないほど。
看板の揮毫も。
思いついたことを自由に。

今際の際まで弟子に稽古をつけた。
座禅を組んだまま絶命。
*   *   *
酒も浴びるほどの大酒飲みだったようだ。
いろいろ武勇伝が書かれている。
今ではとても考えられない。
禅剣書。
侍の本分だろうこの三つを極めた山岡鉄舟。
文字通りの“ラストサムライ”だろう。

2016年6月6日月曜日

命もいらず名もいらず(幕末編)

小野鉄太郎の父は飛騨の郡代。
鉄太郎は性格は豪快だ。
寺の鐘を持って帰ろうとした。
和尚は冗談でいったことを本気にした。
意地でも曲げない。
父が仲裁に入って事なきを得た。

父が招いた井上清虎に師事。
北辰一刀流を学ぶ。
書も熱心に習う。
入木道五十二世を襲名。
なんと若干十五。

父が亡くなる。
後を異腹の兄・鶴次郎が継ぐ。
江戸へ帰る。
大勢の弟と狭い部屋へ押し込まれる。
恵まれない生活。
兄への憤り。
そんな折、井上が江戸へ。
北辰一刀流・千葉周作の玄武館へ。
きびしい修業の日々。
そこで清河八郎と出会う。

兄との溝は広がるばかり。
井上のはからいで、弟たちと家を出る。
小石川に小さい家を構える。
…で挨拶回り。
一件から異音。
槍の稽古の音。
それに感服した鉄太郎。
音の主、山岡静山に弟子入り。
玄武館と静山の道場をかけもち。
意気軒昂。
しかし、静山突然の死。
弟の謙三郎は高橋家に養子に出ていた。
この弟が後の“高橋泥舟”。
鉄太郎は、妹の英子と結婚。
山岡家を継ぐ。

黒船来航の影響で講武所ができる。
鉄太郎も井上の推挙で講武所へ。
他流とも切磋琢磨する日々。
世は刻々と幕末へ。
*   *   *
鉄太郎は攘夷派だが、幕臣である以上、清河八郎らとは一線を引いていたようだ。
千葉道場はじめ、槍の山岡静山に師事。
さらに浅利又七郎の一刀流道場にも通っている。
禅も熱心にしていた。
女も極めようと吉原に通い詰めたらしい。
すべて、己を高めるため。
すさまじいまでの求道心だ。