庄九郎。
京の山崎屋の財力。
権謀術数。
美濃を切り従えていく。
守護職・土岐氏の弟・頼芸に取り入る。
鷹を描けば右に出るものがいない頼芸。
自然、庄九郎の風雅と馬が合う。
庄九郎は頼芸の妾・深芳野に横恋慕。
これを奪い取る。
変わりに、頼芸を守護職に据えてやる。
それから二十年。
とうとう頼芸自身を守護職から追う。
竜義の後見として、美濃を手中に。
そのころ台頭してきた尾張・織田信秀。
ことごとく勝つ。
が、しかし、しぶとい。
さすがの“蝮”も辟易している。
気が付けば二十年。
お万阿との“約束”も不可能に近い。
庄九郎に“夕暮れ”が迫っていた。
* * *
庄九郎は名前を変えるたびに、出世していく。
独特の“正義”感を持っている。
現代の常識では、到底理解されない“正義”。
それは今の世の“悪”だ。
女も子どもも、のし上がるための“道具”でしかない。
しかし、だからといって、薄情というわけではなかった。
お万阿を単身、賊から救出した。
落ちる途中の頼芸を、船で最後見送っている。
