


カミサンに聞いたら「釣りのうまい人」と答えが返って来た太公望。
たしかに、オイラもそのくらいのイメージしかなかったが、宮城谷昌光さんの太公望を読んでいるとイメージがガラッと変わった。個人的には「もののけ姫」の主人公“アシタカ”にダブる、精悍さがみなぎっている。
ただ、彼の人格を支えているのは“復讐”の二文字だ。しかし、ただの仇討ちではない。人 対 人ではなくて、人 対 組織(太公望 対商(殷)王朝)である点だ。商王を個人を暗殺するという考え方もあったろうに、彼のものすごいところは、王朝を形づくっている概念、“上帝=神”という 考え方や、それに対する生贄や奴隷制度などが父を殺したとし、それを覆して、人が人として生きていける世界をつくることで“復讐”しようとしたことだ。彼 は長生きだったようだけれど、その半生を“復讐”に費やした。その器量の大きさといったら涙が出てくる。
さて、太公望伝説とは、隠棲していた太公望が、針がついていない釣り竿で大鯉をつり上げ、その腹に兵法書があったという。それからのちに、周の文王に見いだされたということだ。
周の軍師になったのは本当らしい。そこから、東海(現・中国中東部)の一地方をいただいて“斉”の邦を建てた。ちなみに斉とは“平等”という意味。