

太平洋戦争末期。
日本は敗戦。
玉音放送。
終戦を迎えた。
戦争は終わった。
占守島にいたのは精鋭だ。
戦わずして負ける無念。
ソビエトの思惑。
それでも、“国”という魔物が“国境”を越え、攻めてきた。
占守島は戦場となる。
* * *
片岡直哉は、自分とそう年齢は変わらない。
そんな彼らが、最果ての地に。
戦争は、当たり前のように命そのものを奪う。
それ以上に、その理不尽さは家族や、その人に関わった人たちを慟哭の底に追いやり、感情を壊していく。
玉音放送を聞いたあと、沈鬱ななかに、希望が見えたはずだ。
負けたけれど、これで戦わなくて済む。
そんな希望的観測さえも、あざ笑うかの様に“魔物”はやってきた。
最後の戦闘での心象は、ロシア側でしか語られない。
シベリアで菊池医師に託された書簡。
そのひとつには“名誉”が。
最後の一つには“自由”が、書かれていた。
ただただ、今の世の幸せを、痛感します。
