参謀の海江田と大村の仲が悪い。
やはり付け焼き刃の薩長。
勝の予想通り、海江田は辞表を出す。
大村は大手を振って彰義隊を討伐。
勝は大村の“武力過多”の考えに警鐘を鳴らす。
そんななか、益満休之介がこの戦いで命を落とす。
流弾に当たり、立ったままの壮絶な死。
これには、さすがの勝も愕然とならずにはいられなかった。
徳川と薩長の調整役として、駆まわる勝。
そんななか、榎本が率いる艦隊が房総沖へ。
房総から北へ。
途中、あの咸臨丸がはぐれ清水へ。
それを見つけた官軍は、その乗組に凄惨な仕打ち。
それを弔ったのは、あの清水の次郎長だった。
徳川家は駿府に移封。
徳川直参は帰農・帰商か、無碌で後を追うか。
勝も駿府へ。
駿府は混沌としている。
そんななかでも、未来を見据える人びと。
藩校や兵学校を沼津に建てる。
新政府に呼び出され、東京に。
函館の調整役にかり出される。
勝は、もうほとほといやになった。
「暇をいただきやんす」
松本良順が生きていた。
笑顔だが目に熱いものがたまっていた。
河井継之助を只見村で看取ったという。
これから必要な、おしい人が死んでゆく…と。
* * *
いや〜、長かった。読むのに半年以上かかってしまった。
このあとも勝さんは、いろいろと活躍するけれど、小説は勝が「何もかもいやんなった」ように、このへんで終わっている。
最後、阿部邦之介に熱く語る経済の話は、今にも通じる話だ。
でも、オイラにはちと難しい話だったかなぁ。
登場人物もなかなか追いきれず。
そんななか、吉岡艮太夫さんが、バックストーリーの主役のように出てきたのが印象的だった。
勝さんは、あくまで幕府側にたって、ニッポンの未来を考え続けた。
初志貫徹。
その証拠に、徳川慶喜の子を自分の養子に迎え、勝家を継がせている。
