2011年12月2日金曜日

血涙(上)

石幻果。
耶律休哥のもと、メキメキと頭角を現す。
記憶は無い。
耶律休哥からは、自分が宋の将軍だったことを聞いた。
ケイガキという皇帝の姉が、献身的に尽くしてくれる。
なぜか、違和感は感じない。
いつしか、耶律休哥の右腕となっていく。

楊家軍。
六郎と七郎は代州で調練を繰り返していた。
三万もいた軍は数百人に。
宋は信用できない。
何のために戦うのか?
楊家の誇りのためだった。
父・楊業の意志を継ぐ。
ぶつかりあいながらも、軍を立て直してゆく。

会戦。
五分五分。
六郎は「幻」の旗下、四郎の幻と出逢う。
あの太刀さばき。
あの馬の乗りこなし。
死んだはずの四郎としか思えなかった。

石幻果は、ケイガキと夫婦になる。
吸葉剣を佩く。
燕京でつけられていることに気づく。
吸葉剣でそいつを切り捨てる。
その男は、かつての部下だった。
〝楊四郎〟と呼ばれても、何も感じなかった。

二度目の会戦。
六郎と石幻果が直接対決。
六郎は父から受け継いだ吹毛剣を佩いていた。
吹毛剣vs吸葉剣。
激しい衝撃で、石幻果は記憶が蘇る。
*   *   *
石幻果は楊四郎だった。まさか仇である耶律休哥に拾われるとは。
しかし石幻果は、耶律休哥に父以上のものを見る。
六郎と七郎は散り散りになった、楊家軍を再興する。
しかし、宋は信頼していない。
再興を志す精神の源は、父・楊業から受け継いだ〝誇り〟の復活だった。